2012年09月28日

VOLVO TAMD41B オーバーホール(OH) シリンダーヘッドA

ENDOです

前回に続いてVOLVO TAMD41Bのシリンダーヘッド(Cylinder head) 整備です
エンジンの出力不足で依頼を受けたエンジンのシリンダーヘッド整備をご紹介します

シリンダーヘッドを清掃後、排気温度上昇等の熱によって起こる亀裂や損傷が無いか浸透探傷検査で調べます
バルブシートとインジェクター開口部周辺が亀裂(弁間亀裂)が起こりやすいです
今回は写真のアップをしませんが以下の作業も行います

@直定規とシックネスゲージを使いシリンダーヘッドの曲がりを調べます
Aバルブガイドの摩耗を調べます
Bバルブの亀裂、損傷、曲がりを調べます

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すり合わせ用 当たり検査スプレーをバルブに塗ります

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バルブとバルブシートの接触面を調べます

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バルブシートの状態が悪く当たりが出ていません

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バルブシートをカッターで削りますが、その前に

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バルブをバルブシートに乗せた状態でのシリンダーヘッド面からの高さを測定します
全てのバルブが基準値内にあるか、バルブシートを削っても基準値内に収まるのかを調べます

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カッターで削り、当たり面を整えます

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バルブコンパウンドを使い

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当たり面の擦り合わせをします

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擦り合わせ後、すり合わせ用 当たり検査スプレーで当たり面のチェックをします

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バルブシートのシーリング面(当たり面、赤い所)の幅がメーカー規定値内にあるか計ります

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シリンダーヘッド面をサンドペーパーで整え

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バルブキャップを取付けます

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シリンダーヘッドにバルブを組み付けます

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最後にカッパースリーブを取付けて完了です


シリンダーヘッドの整備はエンジンの状態によって様々ですが、エンジンの整備中で一番難しい部分だと、私は感じていますし、一番気を使います
シリンダーヘッドの整備を誤ると、ピストンリングやシリンダーライナーを新品に交換してもエンジンコンプレッションは回復しません

この状態までが、シリンダーヘッド単体での整備になります、次回からは引き続きVOLVO  TAMD41B オーバーホール(OH) のシリンダーブロック整備をお伝えします

posted by mizunomarine_tsc at 14:24| Comment(0) | メンテナンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月21日

VOLVO TAMD41B オーバーホール(OH) シリンダーヘッド@

ENDOです

今回はVOLVO TAMD41Bのシリンダーヘッド(Cylinder head) 整備です
エンジンの出力不足で依頼を受けたエンジンのシリンダーヘッド整備をご紹介します

船齢18年のエンジンで運転時間は1500時間、一般的なプレジャーボートの使用時間といえます
直列6シリンダーエンジンのシリンダーヘッドです

シリンダーヘッドは鋳鉄製が使用されています
シリンダーヘッドは燃焼室の一部で高温になるので内側には冷却用のウォータージャケットがあります、外側にはインレットマニーホールド・エキゾーストマニーホールド・バルブ機構・インジェクションノズルが取付けられています


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吸気・排気のスタッドボルトを外します

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バルブを取外します

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吸気・排気に分けます

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カッパースリーブを取外します

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取外したカッパースリーブ

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付属品を全て取外し清掃をします


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カーボンを取っています

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マリンディーゼルエンジンは10年、もしくは1000運転時間を目安にカーボンが蓄積してきます
カーボンは燃焼室内や排気バルブ、排気マニホールド等、あらゆる場所に付着し燃焼効率を下げるばかりか 排気温度の上昇やコンプレッションの低下トラブルの原因にもなります

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エアーチゼルでカーボンを取り除きます

まずは点検・不具合箇所を特定するには清掃が基本です
今回は分解・清掃作業です、次回は計測・修正・組立を行います

posted by mizunomarine_tsc at 17:23| Comment(0) | シリンダー  | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月14日

VOLVO PENTA KAD43P-A OHノズル整備

ENDOです

今回はVOLVO PENTA  KAD43P-A ディーゼルエンジンのオーバーホール(OH)
インジェクションノズル(Injection nozzle) 点検 整備 調整をお伝えします

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まずは不調エンジンから取り外したインジェクションノズルの良否を確認
するためメーカーが定めた開放圧力が数値内にあるか、噴霧パターンが正常かの検査を行います

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開放圧力が規定数値外もしくは燃料の液たれ、噴霧状態、噴射パターンの異常がある場合
分解 整備を行います

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インジェクションノズルホルダー内部にあるアジャストシムのサイズで開放圧力を調整します

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シム調整後に開放圧力を測定します

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今回の調整で2本のインジェクター(Nozzel)の不良を確認し、交換をしました

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新品のインジェクター(Nozzel)

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作業完了し組立後のインジェクションノズルです

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インジェクター(Nozzel)はノズルボディー(外側)とニードルバルブ(Needle valve)(内側)で構成されていてKAD43P-Aはホールノズルというタイプのノズルです

ディーゼルエンジンはシリンダー内の空気を圧縮して圧縮熱で高温になったところに燃料を高圧の霧状で噴射して、燃料を自己着火させます

インジェクターノズル周辺にカーボンが付着すると十分な燃料噴射が出来なくなり燃料の液だれ等で不完全燃焼が起こります
いったんカーボンが付着しそのまま使用し続けるとさらにカーボンの堆積が進み、出力不足や燃費の悪化につながります
エンジンの回転不良 航行中の排気ガスからの黒煙、スロー回転時の白煙が酷い状態などは前回お伝えした燃料噴射ポンプ又は、インジェクター(Nozeel)が原因の一つと考えられます

KAD43P-Aのインジェクターは600時間ごとの点検をオペレーションマニュアルで推奨しています
経年劣化が原因の場合もありますが、使用燃料へのごみや水の混入が原因の場合もありますので、前回同様、燃料1次フィルター・燃料2次フィルター交換を定期交換部品交換時に必ず実施する事で少ないコストで燃料噴射ポンプ(Fuel injection pump)、インジェクター(Nozeel)、エンジンの故障を防ぐことができます
posted by mizunomarine_tsc at 21:04| Comment(0) | メンテナンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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